先日、私が入っている生協の情報誌に、劇作家・演出家の平田オリザさんの記事が掲載されていました。
印象に残ったのは、
コンテクストの「ずれ」は、コンテクストの「違い」よりも、落とし穴になりやすい。というお話です。
(コンテクスト:どんなつもりでその言葉を使ったのかの全体像のこと、文脈)
文化的背景が異なる場合のコンテクストの「違い」よりも、むしろ
文化が近すぎたり、共有できる部分が多すぎるために、「ずれ」が積み重なって衝突を起こす事があるとのこと。
一例として、日本では、訪問先で靴を脱いで爪先を反転させ揃えるのが、美しい作法なのですが、同じ靴を脱ぐ文化の韓国では嫌がる人が多い事が挙げられていました。
日本人どうしだと、無意識に交流して何も起こらないことも確かに多いですが、
日々、「どうしてあの人は、あんな言い方するんだろう、こう言ってくれれば、気持ちよくできるのに。」とか、上司から「適当にやっといてくれ、任せるよ。」といわれて困惑したり、「いつものことなんだから、言わなくてもわかってほしい。」と虚しくなったり、小さいけれど積み重なるストレスに、少しずつエネルギーを奪われてはいませんか?
コミュニケーションの取り方は、人それぞれです。
相手に対して「ふつうはそうではない」「常識がない」「一般的でない」と感じた時、
それは、もしかしたら「ずれ」が積み重なっているだけかもしれません。
「違っていて当たり前」からもう一度見つめ直してみませんか?
見出しに掲げた 「コミュニケーションスタイル」とは
他人とのコミュニケーションの取り方の傾向や好みのスタイルのことです。
コミュニケーションスタイルの違いを理解すると、すれ違いや噛み合わなさからくるストレスがかなり減ります。
また、意識して活用すると、相手に合わせて伝えられて業務がスムースに進んだり、ミスが防げたり、相手のモチベーションを上げる関わり方がしやすくなります。
ホームページの「自己紹介」の最後の方にも少し書いていますが、かわのは、長年糖尿病の療養相談の仕事をしていて、面談がなんだかうまくいかないなと感じる方に、一定の傾向があることに気づいていました。
もちろん自分なりに工夫しようとするのですが、すればする程、沼にはまっていく感じでした。
2014年7月に、糖尿病コーチングセミナーの中の、コミュニケーションスタイルのワークで受けた衝撃。 私が良かれと思ってしていた言動(私が患者ならそうしてもらったら嬉しい、安心する言動)は、見事なまでに、面談がうまくいかなかった方々のお好みではないものだったのです。 衝撃ではありましたが、その違いが面白く、とても腑に落ちました。そして、今後どう関わればいいかが具体的にわかり、胸の中のストレスの塊がプシューっと縮んだ感覚がありました。
そんなかわののコミュニケーションスタイルカフェ。
第1回 みんなで語って学んで、スタイルの違いを体感しよう
第2回 1ヶ月実践してさらに深めよう
という形にしています。 次の日から使えるものを一つでも持って帰ってもらおうという気持ちで開催しています。
2022年も、5月から、医療者、介護職などの支援職向けに、「医療に効くコミュニケーションスタイルカフェ2022」をやります。
日程は、A日程:5/27、6/24 B日程:7/22、8/26 いずれも金曜 21:00からです。
↑ 都合でA日程は中止となりました。ご了承ください。(2022/05/13)
詳細とお申し込みは 活動予定 をご覧ください。